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第72回とぅばらーま大会「作詞の部」優秀作品について


早朝の海は澄み渡ります 場所や気象、様々な条件がそろうと鏡の様になります

星空から茜色に焼けた雲が流れゆくグラデーション この貴重な絶景を映し出します

これと同時に、音のグラデーションも始まります 早朝のみ味わえる、自然の神秘です

まだ星空が見えている頃、フクロウを中心とした夜行性の生物の共鳴 日の出が近づくにつれ、ヒヨドリを中心に、日中の生物の共鳴 生命の奏でる音色が鮮明に移り変わり 穏やかな海面に、魚が跳ねる水の音

日の出を迎えた瞬間 じいちゃんっ子、ばーちゃんっ子だった私は 幼い頃、よく連れていってもらった田んぼの風景を思い出していました

男三兄弟、棚田のあぜ道を走り回ったり 田んぼに飛び込んだり、田植えごっこをしたり 目の前の海でツブスンナー(貝)やガサミ(カニ)を捕る 今思えばとても贅沢な時間だったと気づいた朝になりました

その日の夕方 いつものようにお散歩をしていると

「パパ!おつきさまーま!」

と叫ぶ娘、指をさす先を見上げると 夕陽のグラデーションが鮮やかな西の空に、細い月 三日月よりも細い、なんとも愛らしい月が浮かんでました

早朝の移り変わり 夕陽の移り変わり 重ね合わせた、古き良き時代

実るほど 頭を垂れる 稲穂かな

祖父の教えを思い返したり 子ども達に何を残すべきかを考えたり 又、とぅばらーまを唄いながらお家へ帰りました

<歌詞> 太陽(てぃだ)ぬ うてぃずぶん 若月(ばがつき)や西(いーる) 雲影(くむかぎ)うしぇー 清(かい)しゃ田鏡(たーかがん) んぞーしーぬ 米(まい)いび思(うむ)いだし

<標準語訳> 太陽は沈みゆき 三日月が西の空に 曇影流れ 田んぼが鏡になる美しさ 田植えをしたあの頃を思い出す

早朝の川平湾

とぅばらーま大会受賞者記念撮影

八重山毎日新聞

9月22日本選の様子

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